すずめのすずちゃんの話

 

我が家の庭に、毎日すずめってがやってます。
パンくずやお菓子を撒いてやると、
一日に何回も訪れるようになりました。
一匹の時もあれば、グループでくることもあります。

ある日、ひときわ小さなすずめが、
大きな仲間を連れてやってきました。
小さなすずめは慣れたもので、
パンくずをついばみはじめたのですが、
大きなすずめは、離れた場所から羽根を膨らませて
チイチイと鳴くばかりです。
小さなすずめは、「こっちに食べ物があるよ」
と言うように、地面や庭石を叩いて誘導するのですが、
うまくいきません。

すると小さなすずめが、パンくずを大きなすずめに
口移しで与え始めたのです。
何度も何度も!

何とも感動的なシーンでした。
小さなすずめはお母さんで、大きなすずめは、
巣立ち間もない子どもではないでしょうか。
きっと、そうだと思います。
私は、あの健気な小さなすずめを
「すずちゃん」と名付けて、
羽根の模様を一生懸命憶えました。

それから何日か、すずめの親子はやってきました。
私はパンくずを撒きながら、大きな子すずめに
言ってやりましたよ。
「大きな図体して、いい加減、自立しなさいよ。」と。
その言葉が通じたのか、すずめの親子は来なくなりました。

すずちゃんらしき小さなすずめはやってきますが、
すずちゃんがどれか、実はよくわからないのです。
すずちゃんの羽根の模様を、しっかり憶えたつもりなのに、
すずめって、皆とてもよく似た模様をしているのです。

今朝も、すずめたちはやってきました。
野生の鳥の生態を乱してはいけないので、
パンくずを撒くのはほどほどにしています。
でも、すずちゃん(らしいすずめ)には、
つい肩入れをしてしまう、甘い私です。
この気もち、世の中のお母さんは
きっとわかってくださるでしょうね。