童話は、子どもだけのもの?

「童話が好きです」「詩が好きです」

「書いてもいます」と言うと、

珍獣に会ったような顔をされることがあります。

そして、よくこう言われます。

「夢があって、いいわね。」

ずっと前、タモリさんは、童話を書く人のことを揶揄して、

浮世離れた夢追い人のようにからかっていました。

まあ、確かに、そういう面もあるかもしれません。

 

実は私も、「童話作家」とか「詩人」という人たちは、

ロングスカートに、紫の薄いショールを身にまとって、

カスミを食べて生きていると思っていました。

中学生のころから、童話作家や詩人に憧れていましたが、

食いしん坊で、ロングスカートや紫のショールなど

似合いそうもないと自覚し、その夢は封印しました。

一度だけ、高校の現代国語の課題に童話を書きましたが、

評価はBでした。(涙)

 

月日はあっという間に流れて、私は母親になりました。

ベビーカーに娘を乗せて、久しぶりに本屋さんに行った時のこと。

童話を手にしたとたん、突然、封印していた夢が蘇りました。

「今なら書ける!」って。

童話も詩も、

スーパーできゅうりを選んだり、カーテンを新しくしたり、

ちょっとした言葉に落ち込んだり、勇気を貰ったり、

泣いたり笑ったり、ごくごく普通の生活から生まれるものでした。

カスミなんかじゃ、お腹は膨れませんしね。

 

童話は「向日性の文学」と言われます。

童話が、小説やドラマと違うところは、

最後に必ず明るい希望の光が用意されていることです。

「いろんなことがあるけれど、人生はいいものだよ」と、

易しい言葉で、生きる力と勇気を与えてくれるのが

童話なのです。

 

童話なんて子どもの読むもの…と考えていたら、

ほんっと、もったいないです。

おもしろくて、深い。

こんないいものを、子どもたちだけに読ませておけませんよね。

タモリさんに会ったら(まず、そんな機会はないでしょうが)

改めて、聞いてみたいです。

「童話を書く人を、どう思いますか?」って。

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